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極める・老舗の技

輪島職人のこだわりとは

漆アートジャパンの漆製品は、すべて上質の輪島塗です。
額部分の制作は伝統工芸士であり、江戸時代から続く輪島塗老舗の4代目・大崎庄右ェ門氏。
なぜ、数ある漆産地の中から漆アートジャパンは輪島塗を選んだのか・・・それは、ここに書く
『輪島職人のこだわり』 を読んでいただければ、きっとおわかりになるでしょう。

工程イメージ

日本海に突出した能登半島北端の町、輪島。そこで漆アート額の額部分は生まれます。

能登半島能登半島では、奈良、平安の昔から、“漆”を産出し、朝廷に 納めてきました。大崎庄右ェ門氏は、今風にいえば漆の セールスプロディーサー、手数をかける手塗の工程を踏む、 本格オーダーメード漆器を制作する塗師や(ぬしや)さんです。

漆アート額 -空間に品格を添える輪島塗インテリア-
 輪島職人のこだわり 5つの訳 
  1.漆アート額は100%天然素材
  2.見えない下地が大事
  3.手間を省かず120以上もの工程
  4.美しき艶の秘密 呂色(ろいろ)
  5.究極のアフターサービス「なおしもん」

漆アート額 -空間に品格を添える輪島塗インテリア-

漆アート額は100%天然素材

漆アートジャパンに使用されている「漆」は、100%日本国産の最上質漆です。

現在、日本で使われている漆液のうち、国産の漆液は10%に満ちません。

その中で漆アートジャパンの品々は、天然木の木地に100%岩手県産の天然漆を塗る100%ナチュラル、
自然に還る素材です。品質は国産漆の使用量に比例し、10年たった時の漆の“ふくよか感”が違います。
上質の漆がほのかに薫るやすらぎの逸品です。

<豆知識>

工程イメージでは、他の90%はどのような漆でしょう?

日本だけでなく、漆を文化に持つ国は東アジアを中心
に数多くあります。
中国、タイ、ベトナム、ミャンマー、ブータン、コロンビア、
メキシコ、韓国、・・・ 現在、日本の漆製品は、中国や
ベトナム産の漆に国産漆を混ぜる「まぜもの」が主体
です。

極める・老舗の技|漆アート額 -空間に品格を添える輪島塗インテリア-

まるでウィスキーのモルトのように、漆液は10年以上寝かせます。

漆は天然樹脂です。

漆の木を育てるのに十余年。樹液は木肌に傷をつけ、滲みだしてくる樹液を気長に採取します。
1本の木からせいぜい200cc採取できればよい方です。この量は一つの品の一部分にしかすぎません。
この漆の原液は、写真の桶に入れ、10年以上寝かせ、家になじむまで置きます。
そして家の空気になじんで塗りやすくなった漆は独自にブレンドをします。

ブレンドの配合、などというものはなく、最終した木の特徴と長年の職人の勘と経験だそうです。

<不思議な漆の話>こちら

極める・老舗の技|漆アート額 -空間に品格を添える輪島塗インテリア-<豆知識>
漆と塗料の違い
漆器類の塗料は大きく分けて、国産漆、外国産漆、合成樹脂塗料、カシューに分けられます。
国産漆と他の塗料との違いは、色合い、艶の深みと透明度、しっとり感、ふっくら感等。できたての頃、遠目には同じように見えても、使い続けると漆に詳しくない方にも違いがはっきりわかります。

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見えない下地が大事

「輪島で一番丈夫」と自慢できるのは、地の粉でしっかり基礎を作る下地づくりができているから。

5年間、心の中で構想を温め続けました。

地の粉”を使う下地づくりは輪島塗特有の手間。

椀木地なら100年以上育てた木のひずみをとり、樹脂を抜くため山で3年枯らし、里で1年寝かせます。ざっと製品に近い形に荒取りしてからさらに薫煙乾燥を1か月。

木地の木目や合わせ目を補正し、痛み安い部分に布着せし、生漆と輪島さんの地の粉を混ぜたものを塗り、研ぐ、といった
工程を繰り返します。

 

各工程で使われるヘラなどの工具は、職人が独自に作っているのも技を究めるこだわりでしょうか。

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木地の種類
一般的に木地は合成樹脂の利用が始まって以来、3種に大別されています。
「天然木」
天然の木を使用したもの。当店の品はすべて天然木です。
「天然木加工品」「木乾」
合成樹脂に木の粉を混ぜ成形したプラ漆器です。木の粉入りであって、木ではありません。
「○○○○樹脂」(例:メラニン樹脂)
合成樹脂だけで成形したもの。通称プラスチック。
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手間を省かず 120以上もの工程

徹底した手作業と分業制が品質を高めます。

(1)
下地の段階からしっかりと仕上げることで
完璧な美しさが保てます。

 

(2)
輪島塗の艶を生み出す魔法の粉。

 

 

 

(3)
一枚一枚丁寧に漆を塗り重ね、囲まらせる棚。
職人さんの周りは透き通った空気に囲まれているように感じました。

 

 

 

輪島塗が高い品質と風格を兼ね備えているのは、手順ごとに専門職が成立しているためです。
それぞれの専門職人が“次の人に迷惑をかけない”自信と誇りを持って仕上げているから気合
が入り、さらに腕が磨かれていきます。

「堅牢」との定評を保持しているのも、徹底した手作業と、120工程以上もの分業制が支える丁寧
な本格工程を経てこそ。

塗師やとして下塗り、上塗りや呂色の職人を抱える大崎庄右ェ門氏は、呂色のまでの5度の研ぎ
と塗りのうち、ひとつも省けるものはないと断言されています。

昨今、手間暇を惜しむ風潮の中、頑固なまでのこだわりは見事としか言いようがありません。

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現在の専門職は次のとおりです。
・椀木地・指物(さしもの)木地・曲物(まげもの)木地・沈金
・蒔絵・下地・研ぎ・上塗り・呂色

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美しき艶の秘密 呂色(ろいろ)

黒艶漆

美しさの秘密はこだわりの底艶、呂色。

光を表面で反射させるのではなく、漆膜の底に包んではねかえす、しっとりした華やぎのある艶。
初めてご覧になって、感動される方が少なくありません。潤いを感じるこの黒漆は、特別な技法が
使われています。

呂色は・・・上塗り後の塗面を炭研ぎします。さらに油塗の粉で磨き、油分などを取り除くため水拭き
した後、鹿皮で拭き上げます。生漆を摺りこんでは拭きあげを繰り返しながら、最後に指や手のひら
で艶上げを行います。これにより、鏡のような塗面となり、優美で艶のある仕上げが得られます。

お好みにより、艶消しもできます。

極める・老舗の技|漆アート額 -空間に品格を添える輪島塗インテリア-<豆知識>
最近では、漆器はつるつるピカピカしておりさえすればよいもの、塗料に油を大量に入れる方法で光らせたものがあります。塗りと研ぎを繰り返した後に呂色仕上げをした光り方とは別の、異質な
光り方です。漆の素材感が身近でない方には、ぜひ一度ご覧いただき、見極めていただきたいと願っております。

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究極のアフターサービス「なおしもん」

漆器は軽く、割れにくく、次の代まで使えるだけでなく、修理ができます。

漆器が傷ついたり変色したりで修理に出されたものを「なおしもん」と言います

工程ごとにしっかり完成させている輪島塗・大崎庄右ェ門氏だからこそ、工程をさかのぼって、やり返し、
塗り直しの「なおしもん」ができます。本堅地の輪島塗の漆器は、下地付けがしっかりしており、中塗り
が下地によくくっついています。だからこそ、痛みの度合いに応じて「なおしもん」ができるのです。

ただし、手間暇を省いて作られた漆器は、お引き受けできません。
塗師屋は自分で売った責任として「なおしもん」を受けます。

「器を修理に出しているのでお休み」がかえって評判になりました。

ある有名な料理屋さんの話を聞きました。
人気のお弁当が半年お休みなので、常連さんが理由を尋ねると、「器を修理に出しているので」。
ちゃんとしたお店として、かえって評判が高まったそうです。

<漆塗り製品の取り扱い方>こちら

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修理はお早めに。
修理代はやってみないとわかりません。傷がどれだけ深いのか、傷の深さにより、手間が
違ってきます。 見積もりは難しいのです。
漆は一生もん、とか次の代にと言われますが、日向に置かれていたり、結露している押入れ
に入れられたりしていることにより、「漆が死んでいる」場合があります。
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